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葉桜になるころ、ヒョウはいなくなった
不思議と淋しさはなかった…戻ってくると思ったから
ある出版社からイラスト集をだすことになった
私が連載の挿絵をしてる雑誌社だ
そのイラストには詩をつけるという
私は打ち合わせのために、出版社を訪れた
私の担当の田中さんが詩人の方を紹介してくれる
『のばらさん、この方は詩人の龍平先生です』
名前は知っていた。結構有名な若手の詩人だ
『はじめまして、のばらです』
『龍平です。あなたのイラストのファンで、今回一枚だけでいいから詩を書かせて欲しいと頼みました』
歳は私とかわらないかな…今風のホストのような容貌だが、頭は良さそうだし、品があった
『こちらこそ光栄です。先生の詩に合わせて描かせてもらえばいいんですよね』
『一枚だけ見せてもらってから、僕が書きます』
私はびっくりした。私に合わせてくれるなんて…
『じゃあ、何枚か下書きしてから先生にお見せします』
私のイラスト集の一枚に龍平先生の詩が入る事になった
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