落とし物

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あの公園には桜の木は一本しかない 私は毎日、365日あの桜を見に行く 蕾の時も、満開の時も、散る時も、葉桜の時も、枯れている時も、私はこの木が好きなのだ 桜の前のベンチに座って眺めることは私の生活の一部だ なのに…私のベットで寝てるこの男は私の邪魔をした とりあえず、顔を拭いて傷を手当てした ハーフみたいな顔だった 黒髪は女よりツヤがある 黒猫みたいだ
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