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疲れてはいなかった
不思議と身体は軽く頭もすっきりしていた
公園によると桜の下でヒョウが立っていた
私は近づくとヒョウの手を握った。とても冷たかった
『いつからいたの?早く部屋に戻ろう』
『うん』とヒョウは笑った
部屋のヒーターをつけて、私はコートを脱いだ
ヒョウはいきなり私の服を脱がせた
傷だらけの私の身体にヒョウは泣いた
『泣かないで…もうこんな事はないから…ね?』
『ミミズ腫れになってる…』と軽く触れた
『しばらくすれば治るから』
ヒョウは薬箱から塗り薬をだして、傷口を丁寧に手当てしてくれた
そしていつものようにパジャマを着せた
『身体はこんななのに、のばらはまた綺麗になってる…』
『うん…きっと相手の人もいい顔してると思う』
『その人は助かった?』
『立ち直った(笑)』
『のばらは不思議な女だ…』
『ヒョウも不思議(笑)舞台では別人なんだ』
『のばらの事すぐ見つけたよ』
『ありがとう。また聴きにいくから…外国でも行ってあげる』
『ホントに?』
『約束する。きっと行く』
しゃべりながら私は眠ってしまった
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