現実と幻想の境目

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  「ま、いいわ。一応教えておいてあげる。私はシルフィー・ノウ・メイザーズ。分かってると思うけど転校生よ。」 面倒くさそうに自己紹介したメイザーズは、偉く見下した目で俺を見た。 「で、要件ってなんだ?早くしないと、次の授業が始まっちまう。」 「遅刻してきた本人が言ってんじゃないわよ。」 うるせーです。 。人の嫌がる所をイチイチ指摘しないで下さい。 俺がまたため息をつくと、メイザーズはこちら側に歩いて、俺の目の前に来た。 「アンタ、聞いてたけど本当に白髪なのね、目まで白いし。 遠目から見たら白目に見えるわよ。」 …それも地味に気にしてるんだけど。 骨董に興味無い人が骨董を鑑定するかの様に、勝手に髪を弄ったりしてくる。 俺はさっきからの馬鹿にされた態度に、顔をしかめていた。  
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