現実と幻想の境目

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  その昔、まだ小さい頃の話だ。 俺はス●ロンガー、又はカ●レンジャーなどの特撮番組のヒーローの存在を本気で信じこんでいた。 そんな何処にでもいるような目をキラッキラに輝かせた夢のあるちょっと痛い感じの少年だったのだ。 そんな俺はある日、父にこんな質問をしたことがあった。 「ねぇ、仮面●イダーって何処に言ったら会えるの?」 なんとも可愛いらしい質問だ。俺の子どもがこんなこと言って来たら骨が折れるまで抱き締めてあげるだろう。 嘘だけど。 まぁこんな場面は親となった大体の大人が遭遇する出来事であろう。 ここは子どもの為にも茶を濁し、そこはかとなくスルーするのが懸案なのだ、………だが、ウチの父親は… 「何言ってんだ宇瑠?あんな着ぐるみはいでも、頭のハゲたおじちゃんしか入ってないんだよ。 必殺技のライ●ーキックもワイヤーとかCGを使ってな…」 その後、科学者という職業についている親父から、子どもの夢をぶち壊す様な純・科学的な弁論を約二時間弱ほどブチまかれた。 当時五才のトラウマである。  
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