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「ちょっと、どうしたのよ犬夜叉?」
「要は、コイツが目覚めればいいんだろう?だったら…」
強さを秘めたその瞳は、ただ一点を見つめていた。
「―そこにいる奴に、答えてもらおうじゃねえか!!」
バキバキッ!
…ズウン…!
犬夜叉の視線の先には、宙に漂う光が見えていた。時が経つにつれ、かごめ達にもはきりと見えるようになってきた。犬夜叉たちが警戒心を強めていると、その光はゆっくりと下りてくる。光は何も彼らに危害を加えずに、弥勒の前で立ち止まった。
その時、かごめが何かを思い出したように「あっ」と短く叫ぶ。光はゆっくりと弥勒の体内へ吸い込まれるようにして消えた。
「…結局、あの光は何だったんだよ?」
「とにかく、もう村に戻ろうよ。村長さんが待っている」
「そうじゃな」
かごめは珊瑚や七宝と共に雲母に乗り、犬夜叉は弥勒を背負って夜の森を走り出した。
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