《手紙》

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この前、貴方がくれた向日葵の髪飾りと同じ物を偶然見つけました。  髪飾りは、そのお店のオリジナルと聞き、貴方は何時かお店へ来ると信じ待っていました。  でも私の命はあまり長くない見たいです。  一度、貴方に会ってお礼が言いたかったのですが駄目見たいです。  あと、あの時、貴方に貰ったおばちゃんの写真、私だったんですね。 年を重ねるたびに私に似て来るんですもの。 この手紙を曾孫の向日葵にたくします。  向日葵は私の若い頃にそっくりで驚いたでしょう。  和也さん、さようなら、逢いたかった。 本当に逢いたかった。 私の初恋の貴方へ。     幸子』 幸子さんの手紙にはこう書かれてあった。
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