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「あ、丁度よかった!」
廊下で立ち話していたうちの一人が亮に向かって声をかける。
「亮ちゃん!教えて欲しいことがあるんだけど、いいかな?」
「うん?いいよ~」
「今話してたんだけど、魔獣のランクアップはエアロスとなんだっけ?2種類くらいの種族同士合体なのはなんとなく覚えてるんだけど…」
「魔獣はフレイミーズだよ~フレイミーズは聖獣同士か神獣同士の合体でしか作れないね♪」
「あぁ!そうか!フレイミーズか~ありがとー!」
こんな話も通りすがりに交わせるくらいは顔も広まった。
実のところ、講義はどれも実践的で面白い。
戦闘も亮は銃を使う事を選び何度か射撃訓練も行った。それでも悪魔とはいえ生きているものを殺す事がどうにも苦手な事が不安材料である。
バーチャルルームの悪魔はホログラフベースの擬似悪魔なのでこちらを襲う事はない。だが、外に出れば人を襲う悪魔だらけになる、人を襲わない悪魔も殺せない以上、本物を殺せるのかと言われると正直答えられない。
知識は大分ついたのだが、これが現在の最大の難点といえよう。
行った事のない土地へ足を踏み入れる事を諦め、研究所に行く事も可能だ。
自分の進路に大きく揺らめく亮であった。
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