分岐点

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デヴィル・バスター 荒廃するトウキョウのあらゆる場所に行って依頼を遂行したり、支援したりすると知識では知っている。 第三ホームにもたまにDBがいたりするが、それはとてもすごい能力を持った人がなるものだと思っていたのだ。 DBの特徴でもっとも明確なのは一緒に悪魔を連れている事。 人を襲う悪魔を従えるDB、子供達の憧れの職業だった。 「なーに言ってるんですかっ 亮がDBになれるわけないじゃないですかぁ」 なんの冗談だと思わず笑い飛ばしてしまう。 しかし教授はゆっくりと首を横に振り続ける。 「なれる、なれないは養成所に入ってからでも判断すればよい。 君のその行動力は向いていると思ったので話をしてみたのだよ」 「でも・・・だって・・・」 突然の「花形職業を目指してみないかい?」などという夢でも見ているような話を、「はいそうでうか」と飲み込めるわけもない。 今の生活、これからの自分と生活などあれこれ逡巡していると皺だらけの口元がゆっくり開いた。 「DBになれば、第三はもとより、第三の建っているスギナミを始めナカノ・シブヤ・イチガヤ・ウエノ・シナガワなど行けるぞ? 街も、新宿バベルや総本山やアルカディアにもなーんと行けてしまうぞ? せっかく散歩にいいと思っておったのだがのう~そうか~嫌か~」 残念残念とわざとらしくつぶやく教授に亮は飛び掛った。 「なります!DB!てか、なりたーい!」 教科書で読んだ場所に行く事ができる可能性があるのなら、是非やってみたいと、それまでの逡巡はなんだったのかという程乗り気になった。
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