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「ゲッ!!彪流?
俺、初戦は、敬太がイイ」
和哉は不満気味に敬太を指差し、未来を見る。
敬太を肩慣らしにでもするつもりだったんだろう。
俺はザコキャラかよ!
そう思いながら、視線をゆっくり彪流に向けた。
思わず微笑んでしまいそうになる頬をグッとこらえて気が付かれないように用心しながら……
彪流は思ったより強くなってるみたいだな。
気持ちが、穏やかになる。
が、しかし、視界にいるのが和哉に変わると、軽くイラついてきたのだが、雑魚キャラの方が楽そうだし、ここは大人しくしておいた方が良さそうだと思いとどまった。
敬太のそんな心境は、誰にも気づかれることなく、時は過ぎるはずだった。
ある1人、飛鳥を除いては……
疑うわけでもなく、何かを知っている様子もなくただ穏やかに敬太を見る飛鳥、彼女は、何を考えているのだろうか?
彼女を警戒する理由を持たない敬太は、その様子に気がつくことはなかった。
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