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そしてパネルをスライドさせながら調べ始めると、竜二に電話をかけた。
「竜二!そこ右だ。3ブロック進んで左!」
敬太の携帯電話のGPSを調べて場所を特定したようだが、勿論違法でありいわゆるハッキングってやつだ。
足の早い竜二は、指示通りに進むとすぐに敬太を視界にとらえた。
「いた!見つけたぞ!聡!!」
竜二の聡への確認の声に気がついた敬太は、振り返り、竜二の位置を確認すると、舌打ちした。
「チッ
聡?GPSかよ!」
竜二と持久走なんてごめんだ。あんな筋肉バカと長時間鬼ごっこする気はない。敬太は、慌てて携帯電話の電源をおとす。
その間に竜二との距離は、縮まるが,敬太が角を曲がり、少し遅れて竜二が曲がると足を止めた。
そこには誰も居なかった。
「ハッハッハッハッ……あれ?どこいった?」
ん?
目の前に公園が見える。
竜二は、ニヤリと笑うと、その公園の公衆トイレへ入っていく。
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