第8章 居場所

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「仁君、良かったな!じゃないよ。魔力制御装置は、身体への負担がデカすぎるんだ。 重複なんてあって良いものじゃないんだよ。 元々は、魔力を上げる為のトレーニング用のモノなのに、敬太君の場合は、力の制御の為に使ってるし、使い方間違っているんだよ。」 タヌキの癖にしっかり心配してくれているらしい。 でもまぁ、そうでもしなきゃ、こっちの世界には居られなかった。 逃げ出したあの日、あの雨の中、俺が生きる為には5つの制御装置を使う必要があった。 限り無く0に近づけた魔力で、こっちの世界に移転する。それが俺の自由を勝ち取る為の近道だったから…… 「俺達兄弟は3才になるとピアスを一つつけるんだ。 それは、成人するまで外してはいけない魔力制御装置。 だから、付けてない奴が変だって思ってた。まぁ、追っ手から逃げなきゃいけなかったし、それには魔力を抑えるしかない。」 仁は、敬太に問う。 「と言う事は、彪流もついていると?」
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