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「松宮家に例外はナイよ。
でっ!?
須賀さん?帰らなくていいの?仕事は??」
敬太は、早く帰れと言わんばかりの顔で須賀を見た。
「今日は、働かない気ですね。」
仁は敬太からパスを貰ったかの様に須賀に追い討ちをかける。
ゴホン
「本当に容赦ないですね?
では、敬太君、報告書を一週間以内によろしくお願いします。
あと、バイトは今までどおりですから!
でわまた・・・。」
須賀は、居心地の悪さから移転魔法で消えようとしたが、背中を向けた後振り返った。
「あぁ敬太君………
良かったですね?
でわ…………」
須賀は、穏やかに微笑むと、指を鳴らして消えた。
良かったですね?…………
「って、何がだよ!
主語がねぇーから分かんないよ!」
敬太は、そう口にしながらも口の端を緩めていた。
ちゃんと分かっている。結果壱覇は、俺の望むようにこの世界に居ることを許してくれた。
立場上、それは難しいはずだ。
須賀の″良かったですね?″は、きっとそう言う意味だろう。
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