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「マジ・・・でたくない・・・。」
敬太はタオルケットを再び被るが、電話はしつこく鳴り響く。
♪♪♪♪
「あぁ!!!!もう!!!」
敬太は、タオルケットをグチャグチャにしながら、諦めて起きる。
元々長く寝れる方ではない、寝付きも悪い敬太は、ついさっきやっと眠りについたばかりだった。
このまま再び寝ようとしても、眠れない事くらい分かっているのだが、最後まで抵抗したかった。
分かっていても、粘ってみたが、叶わない事であるとようやく認め、ベッドの上に正座する。
大きなため息をついて、携帯電話を手にとり、画面を見て眉間にシワを寄せると、通話ボタンを押した。
敬太は、ウルサイ!!と叫んでやりたい気持ちをこらえ疲れた感じで、声を出す。
「はぃ!こんにちは。」
その声は、勿論、相手を怒らせる。
「こんにちは…だと?
お前は、今ドコで何をしている?
まさかとは思うが、今起きたなどということは無かろうな……」
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