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「何?」
「俺たちは事件を解決するんだから色々と決めといたほうがいいんじゃないかな?」
恵が真面目な顔で訴える。まわりも静かに聞いていた。
「でも事件って言ってもそんな大きなものじゃないんじゃない?」
瞳が答え、未来はうなずく。由美香も続いてうなずいた。
「…そうでもないみたいだぞ」
さっきまで黙っていた拓真が急に喋りだした。拓真はこの部屋に置いてあったパソコンを見ている。
「お兄ちゃん、どういうこと?」
「見て見ろ」
そういってパソコンの画面を指さす。李玖以外の6人はすぐに見に行った。
「あ、これ!」
「事件の依頼メールじゃん!」
由美香と未来はあっという顔で画面を指さす。
「よく見ろ…」
メール画面には事件の内容が書かれていた。
「人、死んでる…」
恵が静かに言う。すると佐奈は怯えた顔をした。
「なるほどね…犯人は大体検討ついてるのね」
メールには『犯人は次の2人のどちらかだ』と書いてあった。
狭山 裕次郎 (34)
中園 隆史 (30)
「…にしてもこの事件、悲惨だよね」
メールには事件の内容も詳しく書いてあった。
『4日前、マンションの一室で女性が亡くなった。
被害者は高校生の三鷹 結花 (17)
学校では明るく、生徒会もやっていて信頼されている。
だが彼女には母親がいなく、父親、三鷹秀治(40)に暴力を振るわれていたのが発覚した。彼女の父親を調べ彼女を調べたところ、母親の変わりに働かせそのお金を奪って遊んでいたらしい。だが生徒会に入ってからバイト代が減りイライラを押さえきれず暴力にはしった。
狭山と中園はギャンブル仲間で、秀治はいつも二人に負けていた。金も借りていた。秀治は金がたりなく、代償に娘を引き渡した。
三鷹結花はそれに耐えられなくなり自殺した。
秀治は証拠もあり、本人も自白したので逮捕した。だが中園と狭山には証拠がない。その証拠を探しだし犯人を捕まえて欲しい。
いくら三鷹秀治の証言があっても二人が否定すれば終わりだ。なにより三鷹秀治も自殺に関わっていたから確信はできない。
情報はこれだけだ。これ以上手出しはしない。』
そう記されていた。
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