3人が本棚に入れています
本棚に追加
「…これだけわかってるのになんで捕まえられないのかな」
優奈が呟いた。確かにそんな気持ちもわからなくはない。
「証拠…あればいいんでしょ…」
全員一斉に李玖を見た。李玖は事件を楽しもうとしているかのように口角をあげた。
「証拠って…そんな簡単に!」
「まぁまぁ、落ち着いて」
恵が未来をなんとかなだめる。一瞬部屋は静まりかえった。一息つき恵が口を開く。
「とにかく、決めることは決めといたほうがいいと思うよ?」
「そうだな…ただ適当に動き回ったって解決しない。警察が苦労してるんだからな…」
拓真の言葉にまた静まりかえった。だが未来が口を開いた。
「じゃあ、何決めたらいいんだよ?」
「それは…」
「チーム名!」
さっきまで黙っていた由美香が手を挙げ大声で発言した。恵の言葉も遮り。
「いいな!よし、チーム名決めようぜ!」
「さすが未来先輩、そうこなくっちゃ!」
未来と由美香はすっかり意気投合したみたいだ。隣で拓真は呆れていた。恵は苦笑いをするしかなかった。
「なんかいいの…スーパー探偵団とか(笑)」
さすがにこのアイデアには由美香も対応できなかった。
「未来先輩ダサッ…」
挙げ句の果てには瞳にすら突っ込まれている。なんとも情けない光景だ。
「Student Detective…」
「えっ?」
さっきまで一言も口を聞かなかった佐奈が急に話し出した。
「生徒探偵でSudent Detective、略しでSD゙なんてどうかな…」
自信なさげに意味を話す。全員話すのをやめ静かになった。
最初のコメントを投稿しよう!