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「…かっけぇ」
最初に口を開いたのは未来だった。他のみんなも続くようにうなずく。
「相沢のセンスとは比べものにならないな」
「相沢君って本当にセンスないからね」
真夏島兄妹は微笑で呟く。瞳と由美香は笑いをこらえることしかできなかった。未来は聞こえていたが我慢をし、あえて無視をした。
「そ、それより他にも決めごとはあるんだし…」
「えっ、まだあんの!?」
恵の一言に未来は大げさに反応をする。
「えっと…役割分担だよ」
「役割分担?」
未来と由美香と瞳は声を揃えて聞き返した。その反応を見ていた拓真は呆れた顔をした。
「役割分担でもしないと勝手に動く奴がいる…それくらいわかれ…。」
拓真の呟きに反応したのは瞳だった。
「そっか!みんなで解決するわけだからチームワークが大事ってわけね!」
恵はそうだよ、と言ってうなずく。だが未来だけは納得いかないような表情をしていた。
「役割分担って…わけわかんないんだけど。」
「じゃあ今からやるから…。」
そういうと恵はノートのページを切り取った紙とシャープペンを鞄から取り出した。
「今回の事件の内容からして、これからの事件はなかなか解決が困難なものだと思うんだ。」
「確かに…もし簡単に警察が捕まえられるならあたしたちいらないもんね…」
優奈は納得をした。未来もなんとか理解しようと真剣に話を聞いている。
「だからまず色々計画をたてなきゃいけないと思う。適当に動いてもし何かあったら嫌だし…」
「なら…まず司令塔を決めるべきじゃないか?」
拓真が発案をすると佐奈が口を開いた。
「で、でもあんまりみんなのこと知らないのにイキナリ決めるのは…」
「さっきの自己紹介とやりとりで大体把握はした。」
佐奈と拓真がやりとりをしている間恵は紙にスラスラと何かを書き始めた。
「これが必要な役割じゃないかな?」
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