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「ふぅー、やっぱ風呂はいいなぁ…」
「お兄ちゃん親父くさい(笑)」
「な、うっせぇよ!」
お風呂もあがり二人はのんびりしていた
すると…
「キャー!!」
近くから女性の悲鳴が聞こえてきた
「え…なに?」
「カラオケじゃね…行ってみるか!」
この旅館らしきところは隣のカラオケボックスと繋がっていてすぐ行けるようになっている
二人は単純な好奇心でカラオケに向かっていた
「ねーえ…お母さんとお父さんカラオケにいるんだよね?」
「多分。」
二人は着実に足を進めカラオケに到着した
そこには人だかりが出来ていてなんだか慌てているようだった
「なに?あの人だかり…」
「…えっ」
「うそ…」
二人の目に映ったもの、それは…
「お父さん…?」
服や体を真っ赤に染めて倒れている父だった
「お父さん…お父さん…?」
「な…なんで…」
父の近くには呆然としている母がいた
「母さん…なに…何があったの…」
「お父さん…トイレ行くって…そしたら…帰ってこなくて…」
これだけ聞けばわかるだろう…
母は帰りの遅い父を心配し、気になり見に行った…すると父が倒れていた
さっきの悲鳴はおそらく彼女の悲鳴であろう
「お父さん…うっ…」
未来の隣には泣き崩れている妹、目の前には呆然としている母と息をしていない父
「誰だよ…誰がやったんだよ!!」
未来は周りにいる客に叫ぶ。周りの客はみんな目を背ける
「お兄ちゃん…やめ…て…」
「うっせぇ…黙ってろ!」
すると未来は近くの窓の外に気配を感じた
「…そこか!」
すぐに窓から飛び出した
生憎ここは一階で怪我もせず走って人の気配を追いかけた
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