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強い風が通り抜ける。
足元が覚束ない場所で、細い体がバランスを崩したのが見えた。
細い手によって、伸ばした手を強く跳ね除けられる。そこで初めて、不安定な足場にも関わらず、身を乗り出してまで福の手を掴もうとしていた事に気付いた。
「徳井は、生きて」
ぎこちなく笑う福田。
嗚呼、こいつは
自分も怖いのに
俺の為に 文字通り 体を張って
福田の言葉の真相を理解したのは、下から女性スタッフの悲鳴が聞こえてきた頃だった。
―――――
只の死ネタにしたい人は次は見なくて良い、と思う
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