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当初の目的を果たした筈なのに、其処から動く気にはなれなかった。寒い中浜辺に足を運ぶ奇人は今日はいないらしい。
コロコロと所在無げに缶を弄ぶ。電気で温められた缶は、その熱を放出し切っていた。
開けも飲まれもせず冷まされたコイツは、本望だっただろうか。
そもそもコイツが温められることは本望だったのか?
まず缶コーヒーの本望は何だ。
其処まで考えて、ふと我に帰る。
何をしているんだろう、相方の妄想癖でも移ったか。
相方、その言葉にまた思いを巡らす。
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