第壱の獲物

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「黒崎くん、後で職員室まで来てくれる? みんなには内緒の話があるの。」 だらしなく開いた胸元をわざと僕に見せ付ける様に屈んで話し掛ける。 これが不愉快で堪らないんだ。 「ハイ。分かりました。」 ニコッと笑って答える。 ほとんど着ている意味のないブラウスを引き裂いてやりたい衝動を抑えて。 どうせ大した話なんて無い。 クラスはどうだとか、将来何になりたいだとか、趣味は何だとか。 要はコイツも僕と接点を持ちたいだけなのだから。 そしてまた…誘われる。
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