烏色の少年

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「この子ったらまたぜーんぶ百点満点!」 「本当に凄いな。俺に似た訳ではないだろうし。」 そう、両親はごく普通の一般人。 そして僕が属しているこの家庭は平均より少しばかり裕福なだけの普通の家庭だ。 僕が誰に似たのか、強いて言うなら父方の叔父には少し似ているかも知れない。 叔父…いや、彼が僕に似ているのだ。 彼は大きなミスを犯した。 殺人未遂、逮捕。 今は塀の中でこう思っているだろう。 「もう少し巧くやるんだった」と、ね。
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