漆黒の僕、深紅の君

烏色の少年

演じるだけの日々。

褒められるだけの日々。

天才少年。

つまらないんだ。

全部セピア色なんだ。

僕はもっと、刺激的な事がしたい。
鮮やかな色が見たい。

頬の産毛までもが神経となる様な、リアルで衝撃的な感覚に飢えているんだ。

叔父さん、人を殺すというのは胸が踊りましたか？

人の悲鳴は金糸雀の様に美しいですか？

人の血は…ワインより鮮やかですか？

見知らぬ、けれど身近な叔父の件だけが
セピアの世界に少しだけ色を灯す。