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「マジ?サンキュー清水ちゃん」
「……だから、キモイっす」
「……てめぇ今度覚えとけよ」
「迎え、いらないんすね?」
――くっ。それを言われちゃこっちの立場は弱い。
「……悪かったよ。じゃ、よろしくな」
「最初から素直にしてりゃいーんですよ……近くに着いたらメールしますからサイレントにしておいて下さいよ。じゃ」
――ピッ、ツーツー……
言うだけ言って切りやがった!
あり得ねぇ!
後でぶっ飛ばす。
「……支度すっか」
俺はまたこっそりと玄関を開け、部屋に戻った。
――女は軽く寝息を立てて寝ていた。それを確認してから物音を立てない様に洗面所に向かい、ざっと髪を整える。
あー、シャワー浴びてぇ……
汗を流したいのもあるが、体にこびりついた女の香水の匂いを落としたい。ハッキリ言って気持ち悪い。
――俺って、鬼?
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