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娘は
「へぇ~川で洗濯…へぇ~…」
と今いち状況が掴めていない様子…
しかも物語の先には川上から流れてくる例のくだり…
娘が益々、困惑する事間違いない。
ままよ‼
「すると、川上から大きな桃がドンブラコ…ドンブラコ…と流れてきました。」
「ひぇ~ラッキー❗今日はおじいさんの芝食べなくて済んだね。」
おおっ❗ポジティブな見解‼それにしても…爺さんの刈った芝、老夫婦の食料だったんだ。
じゃあ、桃はご馳走だな。でかした❗婆さん。
「おばあさんはその大きな桃を拾い上げ…」
「でかっ❗桃でかっ‼おばあさん力持ちだね。よっぽどお腹すいてるんだね~」
そうか…婆さんはこの桃を逃すと芝食べないといけないから必死だったんだ…
でもね婆さん、一生懸命拾い上げても食べる果肉はあまり無いんだよ。
中には果肉どころか、食べ盛りの男の子が…
食糧難は益々困難をきわめる事になるんだ…お気の毒に…
はっ❗だから団子こねて追い出すんだな…
やるな…婆さん…
めくるめく妄想…
「お母さん❗次❗」
「あぁ…ごめん。次いくね。
……それをお家に持ち帰りました。」
「あ~‼」
「何?」
「おばあさん、洗濯物忘れてるぅ~」
ぶはっ…
もうギブで良いですか?
だって…この物語の序盤に要した時間…私の妄想時間も入れて約30分…
とても鬼ヶ島に辿り着ける気がしませんでした。
「じゃあ…今日はここまで。明日また続き読むからね。
つづくぅ~ハイ‼」
恐る恐る娘を見る。
「わかったぁ‼」
ほっ…聞き分けの良い子で助かった。
それにしても恐るべき子どもの成長と、思考回路。
その夜娘が寝たあとに、私は【ももたろう】の絵本を本棚の奥の目につかない所にしまった。
さようなら…桃太郎…
貴方の活躍は必ず、娘に伝えるからね。
追々…
だって…
この先の事考えると、貴方、貧乏なくせに立派な着物着て、動物と交渉したり…
なんやかんやで…
面倒くさかったんだもん‼
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