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「何か面白い記事でもあるのか?」
急に耳元で囁かれ、身体がオーバーなくらい反応した。
なに? 別にびっくりした訳じゃないのに……。
「……どうした?」
その声にも過剰に反応し、身体が震えてきた。
「あ……私、なんか眠くなって来ちゃった、もう寝るね、おやすみ」
逃げるように部屋に駆け込み、深呼吸をしてパジャマに着替えるため服を脱いだ。
風邪かもしれない。
もうホントに寝よう。
パジャマに袖を通し、ボタンを留めた時、胸の尖端がパジャマに触れた。
たったそれだけでビクンと身体が跳ね上がる。
やっぱり体調がおかしいんだ。早く寝よう。
ゆっくりとベッドに入り、身を縮こませた。
……身体中がジンジンする。
しかも眠れない。
どうしちゃったの?
苦しくて、切ない。
段々酷くなる。
その時、シュウが部屋に入ってきた。
私はシュウに心配かけまいと思い、頭からシーツを被った。
シュウは部屋の電気を消し、ルームランプを点けてベッドに入ってきた。
「……サクラ、もう寝たのか……?」
シュウはそう言い、シーツの上から背中に指を這わす。
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