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マンションに着いた私は、シュウの様子を窺いつつ、シュウのバックパックから洗濯物をだして浴室に向かった。
洗濯機を回してリビングに戻ると、シュウは珍しくキッチンに立ってお茶を淹れていた。
「お前も飲むだろ?」
「うん!」
いつものシュウだ。機嫌治ったんだな、良かったぁ。
ティーカップを受け取り、薫りを楽しむ。
「あれ? いつものブレンドと違うね」
「ああ、貰い物なんだ」
「へぇ~……でもいい薫り」
味も悪くないけど、私はやっぱりいつものブレンドがいいなぁ。
なんかこれ、ちょっと甘味があって、単調な味。
ブレンドしてない単品物なのかな?
シュウはなんの抵抗もなく飲んでる。
甘いお茶はあり得ないとか言ってたのに。
暫く他愛もない会話をしていると、洗濯機が止まったので浴室に行って洗濯物を干した。
ふと急に身体が熱くなってくるのを感じたが、具合は悪くない。なんか熱っぽいのかな?
おかしいなと思いつつ再びリビングに戻ると、シュウは新聞を読んでいた。
そう言えば私も今日新聞読んでないなと思い、隣に座り覗き込む。
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