氷の精霊人

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時にE.A暦1221年。 人間と精霊人。二つの種族は共存をし、平和を歩んでいるかに思えた。しかし軍事大国、ガレギアス帝国が、アシリオ共和国に突如、侵攻を開始し後に精霊大戦と呼ばれる、世界を戦争に巻き込んだ戦いが起きる。 開戦から二カ月余りが過ぎ、未だ、終わりが見えては来なかった…。 アシリオ共和国の南西に位置する村、カルニ。 二つの大国が戦争を始めて二カ月。 この村はまだ戦火には巻き込まれず平穏の日々を送っていた 。 「なあ今日は何する?」 話かけて来たのは幼なじみの友達、カシル。 「何するって、今は戦時中だぞ?少しは大人しくしてろよ」 話しかけられたのは、マグナ・アールヴィングという少年で、今年18歳になる少年だ。 「戦時中たってあまりピンとこないし」 このカルニは、首都ナルティアから離れてるから確かに、ピンとこないでいた。 飛行挺もめったに、見かけないため、とてもこの国が戦争をしているとは思えない。 ただ食料の値が上がったり、入手がしずらくなったのは、感じる出来事ではあった。 「あーあ、何か面白い事ないかなぁ」 と平凡な毎日に、飽き飽きしつつも、どこかへ行ってしまった。 「ったく、いい加減仕事の一つや二つは真面目にやれっての」 と、溜息混じりに言いつつも、マグナは村の人に頼まれた、ナキアルの実を、取りに森へと向かった。
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