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その手に腕を掴まれ
力強く引き寄せられ
その先にあったライルの胸に
勢いよくぶつかる。
次の瞬間
ふわりと抱き締められて。
「マリア…
なぜ逃げるの…?
僕を一人にしないで…」
そう懇願するライルは
声も体も震えていた。
「ライル…
一緒にいてあげたいけど
私はこの世界の人間じゃない。
だから…ごめんね」
たとえ姿が変わろうと
ライルはライルで。
真璃亜は
安心すると共に
申し訳ない気持ちで告げた。
「そんな事関係ない!
マリアは
僕のそばにいなきゃダメ!!」
ライルは
物を欲しがる
小さな子供のように声を荒げ
真璃亜を抱く腕に力を込めた。
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