◆三章◆

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  その手に腕を掴まれ 力強く引き寄せられ その先にあったライルの胸に 勢いよくぶつかる。 次の瞬間 ふわりと抱き締められて。 「マリア… なぜ逃げるの…? 僕を一人にしないで…」 そう懇願するライルは 声も体も震えていた。 「ライル… 一緒にいてあげたいけど 私はこの世界の人間じゃない。 だから…ごめんね」 たとえ姿が変わろうと ライルはライルで。 真璃亜は 安心すると共に 申し訳ない気持ちで告げた。 「そんな事関係ない! マリアは 僕のそばにいなきゃダメ!!」 ライルは 物を欲しがる 小さな子供のように声を荒げ 真璃亜を抱く腕に力を込めた。  
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