◆六章◆

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  真璃亜は声も出せず その獣が 一歩また一歩と近づくのを 見つめるのみで。 あまりの恐怖に 足から力が抜け その場にへたり込む。 己の間合いに辿り着いたのか 獣は足を止める。 そして一気に 真璃亜に向けて 飛びかかった。 ───もうダメっ!! 真璃亜は 声にならない悲鳴と共に 目を固く瞑り その時を待つ。 …ギャオンッ!! 獣の物と思われる鳴き声。 その後には 静寂が漂うだけ。 真璃亜は 恐る恐る目を開けてみる。  
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