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真璃亜は声も出せず
その獣が
一歩また一歩と近づくのを
見つめるのみで。
あまりの恐怖に
足から力が抜け
その場にへたり込む。
己の間合いに辿り着いたのか
獣は足を止める。
そして一気に
真璃亜に向けて
飛びかかった。
───もうダメっ!!
真璃亜は
声にならない悲鳴と共に
目を固く瞑り
その時を待つ。
…ギャオンッ!!
獣の物と思われる鳴き声。
その後には
静寂が漂うだけ。
真璃亜は
恐る恐る目を開けてみる。
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