はじまり

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「こんにちは、待ちましたか?」 「いや、俺も今来たところだから」 「お兄ちゃん、やっと彼女来たのかい よかったな」 バス停の横にある駐輪場のおじさんが話しかけてきた 「は…い」 ニコニコしながらおじさんが見ている 沈黙… 「じゃ行こうか」 少し恥ずかしそうに 「はい」 歩き始める2人 「Le ciel bleuに行こうと思うけど」 彼女をみる…いない 後ろで立ち止まっている彼女 しまった、俺はすぐに彼女のもとに戻る 「ゴメン、速かったな」 「ごめんなさい」 「俺が悪い‥俺の腕掴んで」 「え…でも…」 「迷子になりたくないだろ?」 彼女は可笑しそうに笑いながら 「はい、迷子になりたくないです」 彼女、里奈がそっと俺の腕を掴んだ この時から俺達は何度も会うようになった バス停で待ち合わせLe ciel bleuで話をする 俺が絵を描いていること、彼女がこの近くの病院に通っていること 毎日おこる何気ないないことを楽しそうに話す里奈といるだけで、俺は幸せだった。
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