家族なり

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あぁ――、皆様、おはようございます。 今の時刻は、午前5時をちょっと過ぎた頃だ。 なんでこんな早起きなのかって? いやいや、別に早起きじゃない。 ただ単に勉強のせいで、徹夜となってしまったわけだ。 世間は大卒が当たり前という社会。 俺も受験を控えた高校3年生になった。 やむを得ず受験勉強を余儀なくされているわけだ。 だが、今はまだ4月、実感なんて湧くはずもなく、気付けば、漫画を読んで爆笑。 まぁ、そんな情けない形で、今を迎えたわけだ。 あ、そうそう、自己紹介がまだだった。 俺の名前は、 雲雀 京一。 容姿は普通。 性格も普通。 成績も普通。 普通、普通、普通。 全て人並みだ。 しいて、言うなら、少し過剰な人間が、俺の周りを取り巻いていることぐらいだ。 もちろん、家族を含めて。 まぁ、そんな中にあって、わりとまともに育った俺を少し誇らしく思っている。 さてと、今から寝るわけにもいかないし、シャワーでも浴びるとしよう。 俺は、とりあえず、とても勉強したとは、思えない机を片付ける。 勉強しろとあまり親は言わないが、漫画を机に置きっぱなしってのは、さすがに気が引ける。 形だけでも綺麗にした。 綺麗な部屋は気分がいい。 おっと、整理に時間がかかりすぎたようだ。 シャワーを浴びるとしよう。 今の時間は、6時。 シャワーをゆっくり浴びても間に合いそうだ。 俺は、クローゼットから、学ランとカッターを取り出し、ベッドの上に置いた。 こうしておけば、すぐに着替えられる。 ついでに、香水、ワックスを並べてた。 おっと、靴下も忘れちゃいけないな。 さぁて、シャワーでも浴びますか。 ただまぁ、敢えて、敢えての一言を申すならば、俺の通う学校は小中高大、一貫である。 故に実は勉強はあまり必要なかったりする。
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