家族なり

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そして、2人が俺に抱きつく。 「お兄ちゃ~ん」 可愛い妹達が抱きついて来る。 俺は2人をそのまま抱え、下へと降りる。 「ほら、とりあえず、顔洗ってこい。」 「「はぁ~い♪」」 2人は聞き分けよく、洗面所へ向かった。 と、まぁ、これが我が雲雀家の人々である。 朝はわりと、平凡な方だ。 なんせ、皆、あんまり目が覚めていないから。 俺は、そのまま台所へと戻り、朝飯の準備を続けた。 そして、家族全員が席につき始める。 「皆、まずは、挨拶からだ。おはようございます。」 父、京矢の声が響く。 「おっはよ~♪」 先程とは違い、一段とテンションの高い母、杏子。 「おはよ~♪」 さらにテンション高めな姉、春美。 「「おはよ~ございま~す♪」」 ペコリとお辞儀をした沙希に亜紀。 「おはよ~。」 今日、何度目かわからない挨拶をする俺。 「よし。今日も元気だな。じゃあ…」 父さんが、手を合わせる。 「「いただきます!!」」 これが雲雀家の朝の始まりである。 「なぁ、杏子、今日って、なにかなかったか?」 父さんが、箸を止めて、母さんを見る。 「…えっ?私は何も聞いてないわよ…?春美、何か聞いてる?」 母さんは、黙々と食事に勤む春美を見た。 「…ん?何?」 春美は話を聞いていなかったようだ。 キョトンとした顔で、母さんを見る。 「京くんが、今日は、学校で何かあるんじゃないかって、私は、聞いてないんだけど、知ってる?」 母さんは、味噌汁を吸いながら、答えた。 「何かあるの?」 春美は、俺に聞く。 まぁ、いつものパターンだ。 一気に視線が俺に集まる。 「今日は、始業式。父さんがスピーチして、母さんが司会。姉ちゃんは、生徒の誘導じゃなかった?んで、沙希と亜紀は、俺と一緒に登校だ。」 我ながら素晴らしい。 家族の予定は全て頭に入っている。 「お兄ちゃんと一緒ぉ~♪」 「一緒ぉ~♪」 沙希と亜紀は、嬉しそうに笑い合っている。
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