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「乃亜」 ずっと唖然としていた乃亜がはっとしたようにこっちをみた。 「ん?なんだ?」 「智夜ちゃん成仏したのか?」 「いや、どこかに行っただけだろ。瞬間移動みたいな物だ。お前だって今まで霊に逃げられた事くらいあるだろ?」 瞬間移動ねぇ。あるかなぁ…。 「…ん?無い、な。めちゃくちゃ苦しめるから逃げる余裕が無いとかか?」 笑いながら言ったのに乃亜の顔が引き攣っている。 「呪い屋にお前みたいなのが余りいない事を祈るよ」 ん?何でだろ。 まぁ、どーでもいいか。 「さて、これからどぉするよ乃亜」 「んー。帰って休んだ方が良くないか?」 「まぁ、妥当かな」 「滴。オレら帰るけどお前も帰るか?」 「…」 「滴?」 「え?何?」 ずっと智夜ちゃんがいた所を見ていた滴がやっとでこっちを向いた。 「だから、帰るか?」 「あ、うん」 帰り道では滴が智夜ちゃんに何て言ったのかきいてみたが「ひみつぅ」と頑なに言おうとしなかった。 そこからは、乃亜と今までに消した霊の事を話したり乃亜が成仏させた霊の事を話したり、滴との勉強に自分も協力するとか乃亜が言い出したりと、取り留めの無い話しをした。勉強の話題の時に滴が少し嫌そうな顔をしていたが直ぐに戻った。
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