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「その勉強につき合わせてもらいますよ。」
あーあ。引き受けちゃった。
「え?ホント?」
「あぁ」
「じゃぁ毎週4時30分からねっ」
え?毎週?今日だけじゃないの?
「いや、ちょっ、待って」
「え…だめ?」スッゴイ今にも泣きだしそうな顔で見てくる。
また、隣の男子の舌打が聞こえる。
クソ、ずるいだろソレ。断れないじゃん。
しくんだな!ワザと男子達の前で言ったんだろ。
あーあ。さらば僕の放課後。さらばドラマの再放送。
「分かりました。毎週つき合わせてもらいますよ」
ヤバイ。僕としたことがちょっと泣きそう。
滴め!さっきまで泣きそうだったクセにぃ。
もぅ、笑顔じゃねーか!
そーか。お前はウソ泣きの天才なんだな。
ちっちゃい子がよくやるアレの天才なんだなっ。
「いたっ!いきなり何?!」ちょっとムカついたから持っていた本のかどで叩いてみたけれど余りストレスは解消されなかった。
「じゃあ、とりあえず今日からちゃんと5分前には教室にいる事。分かったね?」
「うんっ。分かったっ」
滴はニコニコと物凄い笑顔を振り撒きながら自分の席に戻っていった。
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