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「ッメリークリスマスッ!!」 「……」 季節違うんですけど…今、5月だし…。 「元気かなっ!?ぼーや達っ!!」 「……」 遅れてくる事はや5分。やっとで滴が来た。 何か、もう、メンドくさい挨拶と共に。 「お前、何分過ぎてると思ってんだ…」 数少ない対人用の呪いでもかけてやりてぇ。 「毎日クリスマスだったらいーのになぁ」 アホか。 「それで毎日クリスマスケーキ食べるのぉ」 「日本を肥満大国にするつもりか」 「そっか!太っちゃうね」 「で、何で遅れた?」 「えーとねぇ。ちっちゃい女の子と話してたの」 11歳くらいの女の子だったかなぁ、と滴は言った。 小学生か。 「可愛かったんだよぉ。でもねケガしてて血がでてるのに平気そうだったの」 ケガ?ケガをした小学生が何でこの中学校に? 「滴たんソレって白いワンピースで髪の長い色白の子?」 赤面でずっと無口だった乃亜がやっとで口を開いた。 ん?白いワンピースで長い髪? どこかで聞いたようなぁ…見たような…。 「え?何で知ってるの?!」 「いや、ちょっと知り合いで…」 「乃亜その子は霊なのか?」 「あ、ああ。今、交渉してるんだ」 こいつ…。仕事無いみたいな感じで言ったよな。 「交渉って事は、お前まだ完璧に術を使えねーのか?」 ちゃんとした払い屋なら交渉無しで瞬時に成仏させてやれるのに。 「え、えと…まだ始めたばっかりだし…」 かなり気まずそうに乃亜は言った。 まぁ、しかたないな。 「で、滴たんはどこでその子と?」 「ん?えと、門のとこらへん」 「門?一応行ってみるか乃亜?」 「あ、ああ」
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