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ごっごっごっと低い音を立て、光る雪の地面が揺れる。
「おわわわわっ、今までのより大きいぞ。」
バランスを崩し尻餅をついてしまったハクがキョロキョロしながら言う。
「これはやばい。」
何とか立った状態のゼノルの顔が、みるみる青ざめていくのがわかる。
なかなか収まらない地震。
ドゴンッ
遠くで爆発するような音がした。
「ハクっ!!やばいぞっ!!!」
揺れが収まって、何とか自由に動けるようになった。
恐怖で重くなった足を必死に動かし、ゼノルはハクに駆け寄り、腕を掴み立たせようとする。
「やばいって何が?」
無理矢理引っ張られながら、ハクの声は相変わらず緊張感に欠ける。
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