第一話

5/13

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
  「さっ♪吹雪になる前にさっさと調べないとな。」 ハクはビシッと山の頂上付近を指差す。 「…そうだな…。吹雪になったら、死ぬぞ…俺達。」 ゼノルは少し不安そうな顔でハクが指差す先を見た。 びっしりと重い雪が積もった山肌。 所々崩れたような跡が見える。 ここ数日続いた地震によってできた雪崩の跡だ。 「地震の原因はこの山にある…。 オレは見たんだ…地震が起こる前、この山がうっすらと光ってたのを…」 ワクワクとも真剣ともとれるような輝いた目でじっと山を見る。 ―――あの光… そう、あの光は、昔見た光と同じだったんだ……  
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加