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「うぉっ!すげっ!!」
ハクはバタバタ足踏みしてはしゃいだ声を出した。
「なぁ、ゼノル。すごいぞっ、山が光ってるぞっ!」
地面と親友の顔を交互に見て、ぴょんと跳ねてみせた。
「…ハク…、はしゃいでる場合じゃねぇよ…。」
楽しそうなハクを見ながらゼノルの顔は強張ったまま硬直している。
「ゼノル?」
怖い顔をした親友の様子に気がつき、ハクの動きが止まった。
「山が光るのは何の前兆だ?」
「えっ?地し…」
ハクが言いかけた声を遮り、ずんっと大地を揺らす音が雪山に響いた。
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