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「何が」
「もう嫌なの…」
「わけわかんないって」
「わからなくていいんです」
「何を隠してる」
「…言えません」
「どうして」
「言えば現実になるから。言葉にしたら、私…。とにかく帰ります」
藍が席を立つや否や、柊一はまた彼女の前に立ちはだかった。
「…帰らせて…」
言った後にふらついた藍を、柊一は抱きしめた。
「心配なんだよ…黙って見てられないんだよ!」
藍は黙って、ぽろぽろと涙をこぼした。
「思わせ振り…」
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