本が示すモノ【事件編】

3/10
前へ
/39ページ
次へ
その作家の名前は、津田武雄。 そして、その彼の死体は准の目の前に置かれている。 頭を鈍器で何発も殴られている…。 見るに耐えない殺され方である。 凶器は、玄関にあった金属バット。 たった今、警察がその金属バットに付いていた血液と被害者の血液とを照合した。 結果は、もちろん一致。 しかし、犯人を特定するための大きな手がかりとなる指紋はきれいに拭き取られていた。 警察の見解によると、死亡推定時刻は、午前三時。 たいがいの人は、寝ている時間である。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加