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しかし、現場を見ると被害者は、その時間仕事をしていたようだ。
死体の前にある机の上のパソコンはつけっぱなしになっていて、次回作であろう作品の原稿が画面に映し出されている。
そして、死体の周りの床には、参考として読んだのか、たくさんの本が散らばっていた。
死体の右手は、その数々の本の中から三冊を抱え込むような形になっている。
その抱え込まれた本が、今回、准が呼ばれた理由である。
ダイイングメッセージらしい。
准は、鑑識の人から借りた白い手袋を付けて、その三冊を手に取った。
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