心霊事件簿～番外編～

小さな違和感

ほんの小さな違和感が、次第に大きな戸惑いに変わってゆきます。

諺で言うと、塵も積もれば山となる。

…使い方、合ってますか？

正直、私はわからないんです。

私には霊能力は無いし、欲しいと思ったこともありません。

霊が見えないから、その存在を意識したことすらありません。

だからこそ、ほんの小さな違和感ですら、大きく感じてしまう。

「先生…」

「ん？どうしたの？」

「変な、女の人がいるの」

ギクリとしました。

…また、ですか。

私の腰ほども無い小さな女の子が連れてきてくれた場所は、校庭の隅にある砂場でした。