一人で買い物

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ガヤガヤと賑やかな通りにホリックはいた。 母ソフィアに言われた学園への入学の準備のため、ギルドから出てこの街、「アルトミア」へと繰り出したのである。 『さて、先ずは教科書だが、本屋は何処だ。』 今更ながら言おう。ホリックは殆んど街へ出た事はない。 余計なものは買わない主義だし、何より彼はこのような人通りの多い場所は苦手だった。 『(億劫だが人に聞くか。)すまない、本屋の場所を教えてくれないか。』 とりあえず目についた二人組の女性に声をかける。 「あ、じゃあ私達も本屋に向かうのでご一緒しませんか。」 二人組の一人、ブロンド髪の少女が明るく答える。 「ちょ、クレア、何言ってるの。もっと警戒しなさい。」 隣の茶色の髪の少女が注意するように言う。 「ええ~良いじゃないクリス。どうせ私達も行くんだから。」 「そう言う問題じゃなくて、私はもっと初対面には気をつけろと…」 『…とりあえずそう言うのはせめて本人が聞こえない所でやれ。』 ホリックの声は少女達に聞こえる事はなく、少女達は言い争いを続けていた。
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