プロローグ ―その地は―

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『またあっさりと決まったな。』 「当然だ。今や魔操士との契約は名誉なものと言われているからな。」 ベルゼブブの言葉に少年は面食らったような顔をする。 『は、どういう事だ。』 「それほどお前は我々に気に入られているという事だ。女悪魔ではファンクラブというのもつくったらしいぞ。」 ニヤニヤと笑いながら告げるベルゼブブに苦笑を見せる。 『まあ、いいさ。さぁ、さっさと来な。』 「うむ、魔操士よ。汝に絶対たる悪魔の加護が有らんことを。」 ベルゼブブが高らかに言う。 そして、彼の身体が蛍の様に発光する。 バシュッと言う音と共にベルゼブブは完全に光になり、少年の身体に入って行った。 『……一旦ギルドに戻るか。「時空転移」』 ヒュッと一陣の風と共に少年は消えた。
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