新たな任務は…

2/6
前へ
/30ページ
次へ
バシュッと風と共にホリックが現れる ギィ、と目の前にある木製のドアを開く。 ドアの横にある看板にはデカデカと「ギルド『不死鳥の羽』」と書いていた。 開けた途端、騒がしい程の賑やかな声が聞こえる。 酒を飲む者、食べ物を食す者で溢れていた。 ホリックはその中を悠然と歩き、一番奥の受付まで行った。 『済まないがマスターはいるか。』 カウンターに片手をつき、受付嬢に尋ねると受付嬢は顔を赤らめて答えた。 「は、はい、只今お部屋で執務をなさっております。」 『そうか、わかった、ありがとう。』 軽く礼を言い、近くのドアから奥へと入って行った。 「あの人は確か…」 ホリックが去ってから受付嬢がポツリと思い出した様に呟く。 「ギルドランク0の、魔操士様…」 受付嬢の声は喧騒に飲み込まれ、誰にも聞こえる事はなかった。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1068人が本棚に入れています
本棚に追加