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―――ガバッ!!
跳ね上がるようにベットから飛び起きた弥波は全身から吹き出る汗を止められずにいた。
…なんだったんだ…あれは…。
あの苦しさ…まるで本当に胸が痛んだみたいな…。
そうこう考えている内に、弥波の腹が激しい自己主張を始める。
「そういえば夕食がまだだったな…」
そう呟くと部屋を出てシャワーを浴びて汗を洗い流し、一人暮らしの必需品ともいえるカップラーメンを戸棚から取り出し食べ始める。
夕食がカップラーメンだけとはなんともむなしいものではあるが、弥波の両親はある事件に巻き込まれてこの世を去っており、弥波は一人暮らしの身の上なのである。
もっとも、その事件こそが弥波に全てに対して興味を無くさせた原因なわけなのだが…。
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