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星陵学園―――
それは『学園都市』の名が相応しい、広大な土地、膨大な生徒数を誇る学園である。
そんな学園の高等部の校舎に安らかな寝息をたてて眠っている1人の人物がいた。
「スー…スー…」
まるで天国にいるかのような安らかな寝顔で寝ている人物のすぐ側には、『筋骨隆々』という言葉が相応しい筋肉ムキムキの教師が腕を組んで額に青筋を浮かべて佇んでいる。
「スー…スー…」
「………」
クラスメートがハラハラして見守っているなか、一向に起きる気配がないせいか教師の顔が徐々に怒りで赤く染まり…。
「いぃーーかげんにせんかぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
窓ガラスがビリビリと振動する程の怒声が響き渡り、手に丸めて持っていた教科書が隕石の如き速さで振り落とされる。
「痛い…。何をするんですか」
少年は叩かれた頭をさすって涙目になりながら文句をいう。
「やかましい!弥波!!貴様に口答えする権利はない!!」
「何故ですか?」
「本気で言っとるのか!?」
首を縦に振りながら答える弥波。
「ならば教えてやろう!貴様が儂の授業で毎度毎度、飽きもせず寝ているからだ!」
「……すいませんでした」
「その台詞はもう聞きあきたわ!放課後、指導室に来い!!」
ドシドシと音をたてながら教卓へと戻っていく筋肉教師。
一方の弥波は怒られたにも関わらず、まるで興味がないような顔をして再び睡魔と戦いを始めていた。
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