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二人が廊下を歩きながら雑談していると――
「弥波…また怒られたみたいね」
「余計なお世話だ、妃那」
彼女は高間 妃那(タカマ キナ)。
弥波と荘司の幼なじみで、顔は整っており、髪の色は黒で、長さは肩まであり、黒髪に光が反射してより一層黒髪の艶やかさを醸し出している。
「まぁ…どーせあの事件をまだ引きずってるから“興味ない”んでしょうけど」
そう、弥波は二年前のある事件以来何に対しても興味が無くなっていたのである。
「…………」
「さぁ、早く食堂へ行きましょう。
お腹が減りすぎて背中とお腹がくっつきそう」
「全然いいんじゃね?そしたらその出っ張ったお腹もへぶぅえぁ!!!」
「失礼ね!!ウェストは58よ!!」
妃那の正拳突きが荘司の鳩尾にジャストミートして、体がまるで折りたたみ携帯のようにくの字に折り曲がる。
体をビクつかせる荘司にまるでゴミを見るかのような凍てついた目線を送り、靴音をたてながら食堂へと向かう妃那。
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