川越少年刑務所②

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「悪かったな」 オヤジはとても偉そうに私に謝った。 謝られることなど予想もしていなかった私は黙っていた。 オヤジは更に続けた。 「聞こえねえのかよ!! 疑って悪かったなって言ってんだよ!!」 「あ… はい…」 「聞こえてるなら最初から返事をしろよ」 「はい」 よっぽど“それが人に謝る時の態度ですか?”と言おうかと思ったが、そんなことを言っても立場が逆転するはずもないことは分かりきっているため、何も言わなかった。 刑務官は偉そうに振る舞うことが仕事なのか? 職権で理不尽なことも押し付けてくる刑務官にとても腹立たしく思った。
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